【楽譜フェア】ショパンフェア開催中!

こんにちは!楽器センター金沢の織田です。

ショパン国際コンクール in Asia の課題曲も発表となり、コンクールの季節もそろそろですね。

本場のショパンコンでブーニン以来の1位を取ったユンディ・リも今月金沢にショパンを弾きにいらっしゃる!ということで、こんなフェアを開催してみました。

 

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ショパン・フェアです。

名前にはひねりがありませんが(笑)、内容にはちょっとこだわってみました。

というのは・・・

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楽譜のエディションに注目してみたのです。

 

ショパンといえばパデレフスキ版・・・だけど?

エディションというのは印刷・出版された楽譜個々のもの。

ショパンに限らず、バイエルやブルグミュラーでもいろんな出版社から出ていて、校訂した先生方の個性が出ていますよね。

ブルグミュラーでも音楽之友社は春畑セロリ先生、学研だと田丸信明先生などそれぞれ解説の仕方や学習しやすいように工夫するポイントが違います。

 

ショパンやベートーヴェンの楽譜では、出版社によって運指やスラーなどのつけ方が違ったりするわけです。

 

そのなかで、ショパンといえばパデレフスキ版、という方は多いのではないでしょうか。

当店でも一番売れていくのはパデレフスキ版です。

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ピアニストでありながら、第一次世界大戦中のポーランド独立運動に参加し、戦後は首相もつとめたイグナツィ・パデレフスキ。

この校訂は、彼が国家事業として世に送り出され、世界中で普及したエディションです。

ただ、パデレフスキは「フレージングは原則としてショパンに従ったが、パッセージをよりよく理解するためにスラーを追加するなど修正を加えることもあった」と文章を残しています。

彼が生きた時代では、「ショパンはこう書きたかったに違いない!」と校訂者が作曲家になりかわって理想を追求することが多かったのです。

いまはショパンがどう書きたかったのか、その判断をするのは演奏者にゆだねられています。つまり、校訂はそのための材料を集めておきますよ、というスタンスになってきています。

それはなにより作曲者の意図をより正確に表現したい、という意識が強くなったいまの時代だからこそ、ですね。

 

新しいショパン楽譜のスタンダード「エキエル版」とは?

パデレフスキ版のこのような特徴から、また新たな校訂版が必要となりエキエル版が登場しました。

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ヤン・エキエルは、ショパン国際コンで入賞したこともあるピアニストであり、教育者でもありますが、なんといってもショパン・ナショナル・エディション(エキエル版)が有名です。

この校訂も、ショパンの生誕150年(1960年)記念の国家事業でした。

エキエル版の特徴はなんといってもヴァリアントの豊富さです。

ヴァリアントとは異稿という意味で、簡単に言えば、ショパンが弟子に対して「この曲のこのフレーズはこんな風に弾いてもいいよ」と書き加えたもの。

これは弟子がショパンの死後、出版した楽譜にのこされていたものを採用しているわけです。

ショパンがサロンなどでこんな風に披露していたのかな、と想像が膨らんだりして楽譜を眺めているだけで楽しいですよ。

 

いまはなんといってもペータース版が最新!

いまは、ペータース版の新しい校訂版が2003年ごろからはじまっています。

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いまのところ、6冊ほど発売されていますが、この楽譜のコンセプトは「最も信頼できる資料ひとつにしぼって、ショパンがある時点で知っていた形のまま正確に提示する」というところです。

ショパンの楽譜は生前はもちろんですが、彼の死後も弟子や秘書を務めていた友人などの手によって楽譜が出版されていきましたので、彼の確認もなしに世に出てしまったものも多いのです。

ですから運指はもちろん、スラーなどの指示もパデレフスキなどが必要に応じて足されたものは、ショパンが書いていなければ記されていないわけですね。

 

エディションの違いを知る

3つのエディションについて書きましたが、じゃあどれが一番いいの?と言われたらそれは私の口から申し上げることはできません。

ルドルフ・ブッフヒンターという世界的に活躍するピアニストがいますが、彼は1つの作品につき、楽譜の種類が6種類あればすべて目を通すと言ったとか。

楽譜から読み取って、自分の表現する曲とはなにか追求する・・・これはプロであれば当然のことかもしれません。

 

でもこれは音楽を愛好する方にとっても「楽しみ」になるはずです。

エディションについての書籍はかなり少ないのですが、昨年こんな本が話題となりました。

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文字通り、ショパンの楽譜について詳細に書かれています。

19世紀から20世紀にかけてショパンの楽譜がどんなふうに出版されてきたのか、なんでいまのいままでショパンの作品についての研究が必要なのか・・・楽譜についてはもちろんの事、いまの最新事情がわかります。

 

またショパンに限らず、ベートーヴェンやバッハなど作曲家によって楽譜の事情はまったく違います。

ショパン以外はどうすればいいの!という方には、ムジカノーヴァで連載されていたエディションについての講座を一冊にまとめた本をご紹介いたします。

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ぜひ楽譜に対する見識を深めてください!

 

ショパン関連グッズとともにお待ちしておりますww

個人的にはキーホルダーがおすすめです(笑)。

 

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